« ハサミ男 | Main | ジョーカー(旧約探偵神話) »

プルートウ

sh0024プルートウ
浦沢直樹+手塚治虫 著 小学館ビッグコミックス

漫画界で今いちばんの話題をさらってる、鉄腕アトム「地上最大のロボット」のリメイクである。あの浦沢直樹が何を思ったか、恐れを知らず手塚治虫への追悼歌に手を染めた。企画ものの極みのうえ、間違いなくベストセラー記録を塗り替えるだろうこのシリーズ。しばらくは静観したい気分で居たが、娘が正月の小遣いで買ってきてしまった。うーむ。仕方がないので、買い取ってやった。最近は娘にも心を読まれている。

僕の世代は、この原作をリアルタイムに味わっている。毎週の発行日には小学校はその話題で騒然としていた。少年サンデーだったんだろうか? 漫画本を買う小遣いも無かった僕は、数週間遅れで友人からの回し読みの恩恵に服した。アトム人気も翳りを見せた頃で、サイボーグ009に押されてるときに、突然の快挙だった気がする。いつになくアトム中心の話でなく、世界の最強ロボットと言われている多様なロボットがその強さを競い合う。ちょっとヒューマニズムぽい少年漫画を超えたような感動もあった。100万馬力のアトムより何十倍も大きくて1000万馬力を超えるクラスのしかも格好いいロボットが次々に現れて、おいおいアトムって駄目じゃないの?と思わせた。はっきり主人公を食ってしまってた
少年の記憶とはそんなもんです。

さて、手塚真が監修に当たった「プルートウ」第1巻。さすがにただの焼き直しではなさそうだ。いきなり陰湿なイントロで導入するし、サスペンスモードで展開する。こりゃ全くの別のお話になってるんじゃないの? まるっきし人間の姿形のロボット刑事:ゲジヒトは原作にアレンジし過ぎ? 疑問符だらけの新展開にそれでも、嵌り込んでます。これはやはり浦沢ワールド、してやったりでしょうか?
題名「プルートウ」はアトムが最強ロボットを賭けて最後に戦う、巨大な凶刃ロボットの名前だったと思います。そこに向けて、ストーリーは加速的に収束してゆくはずですが、このペースでは30巻以上の分量になりそうです。気長に楽しみましょう。

初刊配本時に限り、豪華企画本が同時発売されています。手塚治虫の原作も完全収録、ビッグコミックオリジナル掲載時のカラーやサイズを再現、保存用の装丁に手塚真との対談も収録。税込み1,800円也。安いか高いかは、書店で悩みましょう。個人的には超欲しい。

さて浦沢先生もお忙しい。「20世紀少年」も第2部に入ってるし、映画化の話もあり得そうだ。本当? もう充分儲かってるんだから、好きな仕事をのんびりやっても良さそうなものです。勿論、読者は放っておいてはくれませんが……。

お奨め度:まだ一巻しか出ていないけど心がはやるひとに星飛ゅ馬?

|

« ハサミ男 | Main | ジョーカー(旧約探偵神話) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference プルートウ:

« ハサミ男 | Main | ジョーカー(旧約探偵神話) »