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建築ツウへの道

tuu021建築ツウへの道:大島健二
(株)エクスナレッジ出版

あけまして、おめでとうございます。
多分今年もマイペースで、ブログを楽しみましょう。

建築評論本は値が張ります。もっと普通の人に読まれるためにも、半値または文庫化を望みます。本の流通の魑魅魍魎化した煩雑さに「もの申したい」。
建築知識」という雑誌から生み出された建築家・大島健二は、前作「建てずに死ねるか!建築家住宅」で文章家として開花しました。大した読書家であり、クリアな見識の持ち主でもあります。
この企画本では、100の章を読めば「あなたも建築ツウ!」という大胆な内容です。現在の建築界をその歴史上の文脈の上でも、斬って斬りまくる「ギター侍?」並です。お見事。

一番の効能?は、現在の日本文化を支えてる経済効果としての海外文化圏の影響を、的確に把握できること。実に「躍らされている日本人」を自覚できます。情けない。
とは言え、日本を代表する指折りの建築家たちも、とにかく頑張ってます。
髪型を変えない安藤忠雄」や「妹島和世とがっかり建築」などと揶揄されても、きっちり自分の領分と仕事をこなして見せます。日本人は律儀です。

95番目の「衣食住役(えき)」を課すという命題?が美味しい。
「衣」において呆けた若者の衣服に関する慢性化された浪費の現況。「食」における一億「あるある大辞典」依存症化した健康志向と経済効果。「住」に到ってはマスメディアに煽られた民意と称する体系に振り回される建築法規や建築需要。
今こそ「役」の必要な時ではないか? 小学校で丸一年を「生きるための実際の知識」の為の授業に当て、建築を作る職人教育や耕作や家畜の飼育、採れた肉や野菜で調理もする。実践的な生活を「役」として義務化するしかない! という無茶だけど、何故か説得力のある内容です。

大島くんはまだ30代なのによく分かってます。今後の活躍を期待しましょう!

お薦め度:なんか嫌な時代だなぁとお思いの諸氏に星4っつ。

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