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バガボンド

バガボンド:井上雅彦
講談社モーニングKCコミックス

言うに事欠いてのパート2。何しろこの分野の抽斗は沢山あるもので、済みません。
スラムダンク」で一躍人気作家に上り詰めた漫画家、井上雅彦の超長編漫画です。一体この人の拘りは、どこに底を見いだすのだろうか? 想像に難い、その素質と才能と神掛った技術にも……。
「スラムダンク」の頃から、バスケットの一試合にコミックス3巻は優に使った伝説の、長饒舌ストーリーは、今回も固持されています。

資生堂のUNOのCMでの、パフォーマンスでお茶の間にもお馴染みになりました。
筆のタッチの巧さは、最近の漫画家では珍しい「図太い」劇画調の王道でしょう。
勿論、Gペンの繊細なタッチも玩味してみるべき物があります。
恥ずかしながら、最初のころ僕は「バカボン・ド」と読んでた記録があります。
作者の狙いか? と言う感もありですが、実際は「放浪者・ならず者」などの意味でも英語らしい。納得ですか?

吉川英治の「宮本武蔵」をストーリーの軸にはしているが、その奔放な想像力が新しい宮本武蔵像と佐々木小次郎像を造り出して、とても新鮮です。
発刊後にブームが来て、NHKで大河ドラマになりましたが、あんまり迫力がなさ過ぎるので途中で他の番組に変えちゃいました。バガボンドの印象が強すぎるわけで、俳優に文句があるわけではありません。あしからず。

確かに、井上版の武蔵も小次郎もちょっと薄気味悪いくらいストイックですね。
人間の領域を逸脱?超越してる? 武士道というのはじつはこういう物?という反面教師なのかも知れない。逆に臆病者でこすい「又八」という人物が、とても人間っぽく身近に感じます。おいおい、しっかりのめり込んでるぞ!

残念ながら、現在20巻目でモーニング誌休載中とのこと。いつ始まるやら、期待ばかり。スラムダンクの終わり方も呆気なかったので、ちょっと不安になります。並行して「リアル」というちょっと捻ったスポーツものも楽しみにしてますが、本当に筆の乗りの悪い人なので、気長に待つしかありませんね。

漫画というメディアが歴史書も改革してしまう時代が、いつか来るような気がします。
横山光輝が「三国志」を描いたのは随分昔の話なのに、その頃は想像も出来なかった状況が急速に現実的になっています。絵を描くだけではないマルチな才能の人たちが、漫画の世界に活路を求めて居るんでしょうか? 言葉が錬金術と思われてた時代は過ぎ、これからは映像と音楽の時代になって行くんだろうか?
少し寂しくもあるけれど、老眼に傾いて行く世代としては反面、喜ぶべきことなのかも……。

お薦め度:桜木花道が懐かしい人に、星4っつ。

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