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レッド・ドラゴン

レッド・ドラゴン〈決定版〉(上・下):トマス・ハリス
ハヤカワ文庫:小倉多加志 訳

実はあまり、映画になった小説は読まないのだが、活字中毒者の宿命として、貰った本も片っ端から読んでしまう。この文庫は、嫁さんの姉さん(僕より一学年上の小学校教員)が年に一度、間違いなく僕用にどっさり箱詰めで持ってきてくれたものだ。義姉夫婦も本格的な中毒者で、本当に助かってますと、この場で長年の感謝の言葉を贈ります。

さて、こいつは、かのハンニバル・レクター博士の3部作のエピソード1である。
流れ的には、この著作があって初めて名作「羊たちの沈黙」がブレイクし、エピローグとしての「ハンニバル」で完結するのですが、映画の制作発表も最後(2回目の制作?)になっちゃいました。それは、クラリス捜査官が出てこないからと言う、意外に正鵠な理由が在ったりしますけど……。
とにかく気持ちの悪い「サイコスリラー」の第一人者=トマス・ハリス。映画ほどは辛くないので、心臓の悪い人はハヤカワ文庫で是非、蘊蓄のひとつに!
知的でどこかカリスマ性のあるレクター博士の存在感は、どうも著者ハリスの中でも恐怖のイコン化して巨大化した感があります。その異常性の根はどこにあったのか? 結局答えは投げ出されてしまいますが、レッド・ドラゴンを読み解けば近代社会のゆがみと、中世から受け継がれた宗教観との混合化合物?かなと思ったりします。
多分これは、「セブン」(ブラピ主演)の印象が強すぎるからかな?
最近の犯罪心理学でいう「プロファイリング」の捜査手段ってのは、とにかく面白い。ひどく統計主義にも思えるけど、闇雲に歩く地道な刑事の仕事が、ITの最先端に変わって行くのは仕方のないこと? いつか自分たち一般人も、プロファイルされてるかと思うと「そら恐ろし」かったりするけど……。

映画通へのミニ情報。「ビハインド・ザ・マスク」というレクター博士シリーズ最新作が制作中らしい。これこそ博士の履歴書?といえる内容だとか。ちなみに僕は、劇場ではひとりで見れないビビリ人間です。

お薦め度:レクター博士ファンには間違いなく星4つ。

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